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沖縄トランプ株式会社

企業分析レポート
分析対象: 第3期〜第5期(途中) | レポート作成: 2026年4月9日
📊Key Metrics(第4期 確定 / 第5期 進行中)
売上高(4期 通期)
31.7百万円
YoY +0.02%(横ばい)
売上高(5期 6ヶ月途中)
17.6百万円
年換算 約35.2百万円(+11%ペース)
粗利益率(4期)
62.9%
3期 58.2% → 4期 62.9%
営業利益率(4期)
7.2%
3期 9.1% → 5期途中 11.7%
純資産(5期末時点)
9.5百万円
3期連続純利益計上で蓄積
自己資本比率(5期)
34.5%
4期 26.6% → 改善傾向
🏢企業概要
会社名沖縄トランプ株式会社
設立2017年6月
資本金100万円(100株)
所在地那覇市久茂地3-13-12 宮里ビル202
電話098-953-3260
決算期9月(10月〜翌9月)
業種WEBマーケティング(医療特化)
専門領域歯科・医科クリニック向けデジタルマーケ
実績累計600件以上のクリニック支援
継続率98.5%
会計基準中小企業の会計に関する基本要領
消費税税抜経理方式(3期より変更)
💼ビジネスモデル・収益構造

サービスポートフォリオ(5期 実績ベース)

コンサル 40.7%
広告 30.4%
HP 15.9%
修正
SV
WEBコンサル 7,176K (40.7%)
広告代行 5,352K (30.4%)
HP制作 2,800K (15.9%)
HP修正 918K (5.2%)
サーバー・ドメイン 539K (3.1%)
MEO 417K (2.4%)
ライティング+他 411K (2.3%)
収益構造の特徴:
ストック型(WEBコンサル月額 + MEO + サーバー管理)とフロー型(HP制作・修正)の二本柱。 第5期で広告代行(Google等)が売上の30%を占めるまで成長したが、広告の原価率は82.8%と非常に高く、 粗利貢献は限定的。WEBコンサルティングは原価がほぼゼロの高収益サービスであり、全体の利益を支えている。

サービス別 原価率(5期)

サービス売上原価原価率粗利判定
WEBコンサルティング7,176K-0%7,176K 高収益
HP制作2,800K1,130K40.4%1,670K 標準
広告代行(Google等)5,352K4,431K82.8%921K 要注意
MEO417K176K42.1%241K 標準
HP修正918K232K25.2%687K 良好
合計17,613K6,056K34.4%11,556K
広告代行の構造的課題: Google広告等の代行は売上3,000万円規模(年換算)だが、 媒体費がそのまま原価に計上され粗利率は約17%。手数料モデルとして妥当だが、 売上全体の粗利率を引き下げている。広告を除くと粗利率は約86%。
📈損益計算書 3期比較
科目 第3期
R5.10-R6.9
第4期
R6.10-R7.9
第5期(途中)
R7.10-R8.9
4期 YoY
売上高31,650,32931,656,05917,612,798 +0.02%
外注委託費(原価)13,238,41411,747,2616,056,467 -11.3%
売上総利益18,411,91519,908,79811,556,331 +8.1%
粗利益率58.2%62.9%65.6% +4.7pt
販管費15,528,71817,634,9839,499,639 +13.6%
営業利益2,883,1972,273,8152,056,692 -21.1%
営業利益率9.1%7.2%11.7% -1.9pt
経常利益2,888,1972,228,6541,961,030 -22.8%
当期純利益2,231,3362,037,1801,961,030 -8.7%
5期は進行中(約6ヶ月分): 5期の売上17.6百万円は6ヶ月分。 月平均約293万円で推移しており、年換算では約35.2百万円(4期比+11%)ペース。 営業利益率は5期途中で11.7%と、4期通期の7.2%から大幅改善。販管費の削減(役員報酬半減・リース料半減)が寄与。
💰販管費構造分析
科目 第3期 第4期 第5期(途中) 売上比(4期)
役員報酬1,200,0001,200,000600,0003.8%
役員賞与4,800,0005,800,0002,826,00018.3%
給料賃金720,000944,650806,7553.0%
人件費小計6,720,0007,944,6504,232,75525.1%
研修採用費1,744,2861,256,244782,5404.0%
接待交際費2,091,9252,341,3741,168,5587.4%
旅費交通費1,265,6261,631,603779,6925.2%
支払報酬590,400742,800514,4102.3%
リース料642,000642,000321,0002.0%
地代家賃622,200612,000306,0001.9%
通信費353,116482,104259,2741.5%
その他1,499,1651,982,2081,134,4106.3%
販管費合計15,528,71817,634,9839,499,63955.7%
販管費の特徴:
役員賞与が突出: 4期で580万円(売上比18.3%)。役員報酬(月10万円)を低く抑え、賞与で大きく引き出す構造
接待交際費が高め: 4期234万円(売上比7.4%)。全国のクリニックへの営業活動に伴うものと推測
旅費交通費: 4期163万円。全国対応のビジネスモデルのため構造的に発生
・5期は役員報酬を半減(月10万→月5万)し、コスト構造の改善に取り組んでいる
📋貸借対照表分析
科目 第3期末
R6.9.30
第4期末
R7.9.30
第5期途中
R8.9.30
流動資産15,487K26,341K15,850K
現金預金11,430K21,872K11,159K
売掛金3,294K3,410K3,208K
固定資産486K1,885K11,563K
役員貸付金--7,293K
長期前払費用300K1,800K3,800K
資産合計15,973K28,227K27,413K
流動負債3,794K2,457K2,030K
固定負債6,721K18,274K15,927K
長期借入金6,661K16,149K15,893K
役員借入金60K2,125K34K
負債合計10,515K20,731K17,957K
純資産5,458K7,496K9,457K

主要財務指標

流動比率
781%
5期 / 4期 1,072% / 3期 408%
自己資本比率
34.5%
3期 34.2% → 4期 26.6% → 5期 34.5%
有利子負債
15.9百万円
D/Eレシオ 1.68倍
1株当たり純資産
94,566
3期 54,584 → 4期 74,956 → 5期 94,566
要注意項目:
役員貸付金 729万円(5期新規発生): 会社から役員への貸付は税務調査で厳しく指摘される項目。 認定賞与リスクあり。早期解消を推奨。
長期前払費用 380万円: 3期30万→5期380万と急増。内容の確認が必要。
長期借入金 約1,590万円: 4期に約950万円増加(16,149K-6,661K)。資金使途の確認が必要。
現金が4期→5期で約1,070万円減少: 役員貸付金の発生が主因と推測。
🎯予実管理(第5期 進行中)
対象期間: 令和7年10月〜令和8年3月(6ヶ月分実績)。4月以降は未入力。年間予算22,962Kに対する進捗。

売上 予算vs実績(6ヶ月累計)

売上高17,613K / 22,962K
76.7%
粗利益11,556K / 20,514K
56.3%
営業利益2,057K / 2,382K
86.3%

月次売上推移(5期)

予実の傾向:
・売上は6ヶ月で年間予算の76.7%を達成。ペースは好調。
・12月に440万円のスパイクあり(HP制作の大型案件と推測)。
・営業利益は6ヶ月で年間予算の86.3%を既に達成。販管費削減効果が顕著。
・広告代行売上が予算ゼロに対し実績5,352K → 予算にない新規事業として急成長(ただし原価率82.8%)。
🔍定性分析・SWOT

Strengths(強み)

・医療(歯科・医科)特化で累計600件の実績
・継続支援率98.5%の高いリテンション
・医療広告ガイドライン準拠の専門知識
・歯科衛生士・看護師によるライティング体制
・WEBコンサルの原価率ほぼゼロの高収益モデル

Weaknesses(弱み)

・売上が3期→4期で横ばい(成長鈍化)
・役員報酬+賞与で売上の22%を占める高い人件費
・役員貸付金729万円の発生(税務リスク)
・広告代行の低収益性(原価率82.8%)
・有利子負債1,590万円と借入依存の増大

Opportunities(機会)

・医療DXの加速(オンライン予約・遠隔診療の普及)
・クリニック開業数の増加トレンド(新規開業割引で獲得)
・MEO・Google広告の市場拡大
・全国対応(沖縄発のコスト競争力)
・AI活用によるコンテンツ制作の効率化余地

Threats(脅威)

・医療広告規制の厳格化リスク
・WEBマーケ業界の競争激化(低価格化)
・Google検索アルゴリズム変更による影響
・AI自動化による差別化の困難化
・クリニック経営の悪化(患者減少トレンド)

⚠️リスク・注目ポイント

🔴 役員貸付金(税務リスク)

5期で729万円の役員貸付金が新規計上。税務調査で「認定賞与」として否認されるリスクが高い。源泉徴収漏れの追徴課税の可能性。早期に返済計画の策定が必要。

🔴 長期借入金の急増

3期666万→4期1,615万と約950万円増加。資金使途(設備投資?運転資金?)の確認が必要。月次返済額と返済計画の把握が重要。

🟡 広告代行の収益性

売上の30%を占める広告代行は原価率82.8%。手数料ビジネスとしては妥当だが、売上規模のわりに利益貢献が小さい。広告運用フィーの引き上げまたはパッケージ化の検討余地。

🟡 売上成長の停滞

3期→4期でほぼ横ばい(+0.02%)。5期は年換算で+11%ペースだが、広告代行の売上嵩上げ(低利益)による部分が大きい。コンサル単価の引き上げや新規獲得戦略の強化が必要。

🟢 コスト構造の改善

5期は役員報酬を半減(月10万→月5万)、リース・家賃も半減。営業利益率が4期7.2%→5期途中11.7%に改善。コスト意識の高い経営姿勢。

🟢 安定したストック収入

WEBコンサル月額(継続率98.5%)が売上の40%を占め、安定した基盤。月額コンサル+サーバー+MEOで約8百万円/年のリカーリング収入。

💡コンサルティング着眼点
1. 役員貸付金の解消プラン

729万円の役員貸付金は最優先課題。返済スケジュールの策定、または役員報酬の増額→返済の仕組み化。税理士と連携し、認定賞与リスクの回避策を講じる。

2. 広告代行の収益化改善

運用手数料率の見直し(媒体費の20%→25%等)、またはコンサルフィーとの一体化パッケージで粗利率を改善。広告レポートの自動化で工数を削減。

3. 予実管理の精度向上

広告代行が予算ゼロ→実績535万円と、予算精度に課題。月次予実レビューの仕組み化と、サービス別の収益管理の導入で経営判断の質を向上。

4. 借入金の使途分析・返済計画

4期に約950万円の借入増加。長期前払費用の増加(180万→380万)も含め、資金繰り表の整備と返済シミュレーションの実施。キャッシュフロー管理の強化。